SNSが向いている業種・向いていない業種とは?

SNSの向き不向き

これまでに様々な業種のホームページを制作してきました。以前地方の病院の制作をした際、病院でInstagramを始めたものの…

・院内がとても忙しく、日常的に撮影ができない(撮影をする人がいない)
・プライバシーのため、患者の撮影ができなく極端な話、何を撮影したら良いか分からない

…などの理由で上手くいかず、結果的にホームページのリニューアルに力を入れることになったと伺いました。

このようにSNSは「誰にでも効果的」というわけではありません。SNSの拡散力や話題性、コスパというメリットばかりが一人歩きしてしまい、魅力的に感じられますが、業種によって向き不向きがあり、活用の仕方を間違えると時間や労力だけがかかってしまうことも少なくありません。この記事では、SNSが向いている業種とそうでない業種を整理し、それぞれの発信においてどのように工夫すべきかを解説します。

SNSが向いている業種

SNSは「話題性」「ビジュアル」「タイムリーさ」に強みがあります。そのため以下のような業種は特にSNSと相性が良いといえます。

  • 飲食店:新メニューや季節限定イベントを写真と一緒にすぐ発信できる。視覚的な訴求力が高い。
  • 美容室・サロン:カットやカラーなど施術事例を写真や動画で共有でき、仕上がりのイメージを直感的に伝えられる。
  • アパレル・雑貨店:コーディネートや商品をおしゃれに見せやすく、ブランドの世界観を作りやすい。
  • 観光・イベント業:タイムリーな情報を発信することで「今行きたい」「今参加したい」という気持ちを喚起できる。

これらの業種は、日常的に「見て楽しい」「共有したい」コンテンツが生まれやすいため、SNSとの相性が抜群です。
投稿が拡散されやすく、フォロワーを増やすことで集客にも直結しやすいのが特徴です。

SNSが不向き、工夫が必要な業種

一方で、SNSだけに頼るのが難しい業種もあります。理由は「専門性や正確性が重視される」「華やかさが伝えにくい」といった点です。

  • 工場・製造業:日常業務が専門的で、写真や動画で分かりやすく伝えるのが難しい。投稿が単調になりやすい。
  • BtoBサービス(士業、コンサル、建築設計など):依頼の判断基準は「実績」や「信頼性」であり、華やかな投稿よりも内容の正確さが重要。
  • 病院・クリニック:診療内容や休診日など正確な情報が求められる分野。SNSは情報が流動的で探しにくく、誤解を招く恐れもある。
  • 公共性の高い業種(学校や行政関連):公式情報を整理して伝えることが優先され、SNSだけでは不十分。

これらの業種では、SNSを無理に運用するよりもホームページで情報を整理・蓄積する方が効果的です。SNSを使うにしても「補助的に」「発信内容を工夫して」活用するのが現実的です。

ホームページの役割

SNSが向かない業種にとって、ホームページは欠かせない存在です。
ホームページには以下のような役割があります。

  • 情報を整理して伝える:住所、営業時間、料金、サービス内容を一目で確認できる。
  • 情報をストックする:SNSのように流れていかないため、長期的に必要な情報を保管できる。
  • 信頼感を与える:ホームページがあることで「しっかりした事業」と認識されやすい。
  • SNSを補完する拠点:SNSの投稿からホームページに誘導し、詳細情報を確認してもらう導線を作れる。

SNSとホームページは対立するものではなく、役割が違うパートナーです。SNSで話題を作り、ホームページで信頼と詳細情報を届ける。この組み合わせがもっとも効果的です。

まとめ ― 自分の業種に合った発信方法を選ぶ

SNSは「華やかさ」「話題性」「タイムリーさ」に強いツールです。飲食店や美容室のように写真映えする業種では特に効果を発揮します。一方で、工場、BtoBサービス、病院のように正確性や専門性が求められる業種では、SNS単体での集客は限界があります。その場合は、ホームページを基盤に据えて情報を整理し、必要に応じてSNSを補助的に活用するのが賢い方法です。

大切なのは「SNSが必要かどうか」ではなく、自分の事業にとってどんな役割を持たせるかを考えることです。SNSとホームページをうまく組み合わせれば、どんな業種でも自分らしい発信方法を見つけられるはずです。

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